ふたりの、静かな対称性

埼玉県さいたま市

H-033-Y

さいたま市の穏やかな住宅街に計画された、50代のご夫婦のための終の住まい。

建物はT字型の平面構成とし、中央にLDK、左右にそれぞれの寝室を配置した明快で均衡の取れたプランとしている。

生活の中心となるLDKは、ふたりが自然に交わる場所でありながら、左右に分かれた寝室はそれぞれの時間を尊重する距離感を保つ。
“共に暮らす”ことと“個として過ごす”ことを、無理なく両立させる構成である。

南側に連続するバルコニーは、リビングと両寝室をゆるやかに繋ぐ外部の回廊として機能し、
住まい全体に開放性と回遊性をもたらしている。

一方で、水廻りや収納は北側に集約し、キッチンを起点とした効率的な生活動線を構築。
日々の営みが無理なく整う計画としている。

また、将来を見据えたバリアフリー設計とすることで、身体的な変化にも穏やかに寄り添う住まいとした。

対称性の中にある安心感と、適度な距離がもたらす心地よさ。

この住まいは、ふたりのこれからの時間を静かに支え続ける器である。

建物用途 戸建住宅
敷地面積 143㎡
延床面積 67㎡
構造 木造在来工法平屋
竣工 2025年10月
設計・監理・施工 TAGKEN
竣工写真 TAGKEN