異素材の仕上げと相性
レポート 2021.12.18
バルコニーの軒天に設置した細長い棒です。実は物干しポールをステンレスで特注製作しました。既製のものではパイプの径が大きく存在感がありすぎます。
そこでステンレスの丸棒を使用し、横棒には13㎜のものを、縦材は引っ張り力を考慮して9mmで製作しています。存在感を少なく、かつ実用的に!
ステンレスにも様々な仕上げ方法があります。普段皆さんが目にするのはヘアライン仕上げという光沢感のあるものに細い一方向の筋が無数に入った仕上げではないでしょうか?
外壁にKmewのSOLIDOという、表面が白華したマットでムラのある材料を使用しているため、今回は白華した外壁の風合いに合わせて、
ステンレスを酸洗いした仕上げとしています。酸洗いすると表面が白華して皮膜を作り、見た目だけでなく耐久性を高めることもできます。
背面に張られた外壁材とうまく調和できました。
続いては階段スチール手摺です。フラットバーに丸棒、ブラケットを溶接して焼付塗装で仕上げています。
色味は内装の一部の壁面で使用する硬質な面材に色を合わせて塗装をしてもらいました。
ブラケット部分は壁内に埋め込まれてすっきりとした印象の手すりになります。
建物で使用する素材の色味の幅を広げすぎずに、見せる場所、なじませる場所のメリハリをつけることも空間のインテリア性を高める重要な部分です。
下の写真は、他現場で納めた同じディテールの手摺です。