磨くためのライティング

レポート 2021.06.10

磨くためのライティング

照明には目的があります。住まうための照明・商品を美しく見せる照明…
今回は、車のリペイント、磨き、ラッピング、コーティングなど技術者に必要な照明です。
ENDO照明さんに同行してもらい、bondbodyの工場の方まで伺ってきました。

現在は傷の種類に合わせて蛍光灯と水銀灯を使い分けて確認をしていました。両種の照明は現在生産されておらず、新店舗で採用する照明について
職人の方に意見を伺いながら、投射テストをさせていただきました。今回使用するライトは2700K~6500Kまでの調色可能な器具を利用して行っています。
現在作業に使用している照明は、蛍光灯のベースライト6500K、水銀灯4000K、ハロゲン3000K。LEDの調色は全ての色がカバーできます。
スイッチ一つで色調を変えながら作業をすることも可能です。

まずはの面光源(ベースライト)で実験です。2700k~6500kの幅の中で傷の見え方を確認してみました。

高さを変えたり角度を変えたりして確認をしていただき、深めの傷はしっかりと確認できていますが、細かな傷が全く拾えないことがわかりました。

続いて点光源(スポットライト)による照射実験です。
照度は2800lx程度です。点光源の場合先程見えなかった小傷が浮かび上がってきました。
放射状に薄っすら見えるのが小傷です。こちらの照明器具は屋外の様々なシチュエーションを作り出すことができます。

左から快晴の天空光。真ん中は白色4000K。右が夕陽の太陽光。屋外で走るスポーツカーのイメージを屋内で表現するには魅力的な照明でしたが、
傷の確認作業においてはそこまでの機能は必要ないようでした。

プレゼンの際のCGイメージ(ラッピングブース)

CGイメージ(コーティング・洗車ブース)

今回の訪問でCGやカタログ値など机上では分からないことを確認することが出来ました。スタッフの方からも機能性の高いLED照明を実際手に取って
確認いただき「今よりも作業効率が上がりそうだ」との言葉もいただけました。最終的には面光源と点光源をブースに合わせて計画することになりました。
工場に並ぶピッカピカの車を見ても高い技術であることは私でも解りました。新店舗でもこの高度な技術が維持できるような環境を整えるよう計画していきたいと思います。