ヒカリの拡散 PH5
コラム 2021.08.16
事務所に2灯のペンダントライトが届きました。あまりにも有名で細かな説明は必要ないかもしれません。
ルイスポールセンのPH5。ポールへニングセンというデザイナーが1958年にデザインした照明器具です。TAGKENではartekのゴールデンベルに続いて採用率の高い照明器具です。
今回は、現在竣工間近のさいたま市T邸二世帯住宅のダイニング照明として採用いただきました。
PH5の5という数字はセードの径500㎜から来ています。複数の美しく曲げられたセードの隙間から光が跳ね返り柔らかい光が拡散されます。
どこから見ても中に隠されている電球は直接見ることが出来ず、直接電球から放たれる直線的な光を見えないようにしています=まぶしくない。
この照明器具は外見はシンプルな色味で統一しているのですが、裏側にビビットな色味で塗装されており、光が拡散される際に裏地に隠された色味がぼんやり色づいて見えるのも特徴の一つです。
今回さいたま市T邸二世帯住宅で採用いただいたものは2020年より販売を開始したモノクロームシリーズのものです。(写真左)
モノクロームはPH5の特徴でもある裏地の刺し色をなくし、全てホワイト一色で統一したものになります。通常の照明器具では、単色は珍しいのですが、PH5に限っては今までにはなかった色味です。
写真の右の物はPH5miniという商品です。セードの径を300mmで多灯配置がしやすい小ぶりなものです。デザイナーのポールへニングセン誕生125年を記念して販売されたBRASS(真鍮)仕上げのモデルになります。
比較してみるとΦ500とΦ300では数字以上の大きさの差があります。
1灯で使用するにはΦ500は4人用のダイニングテーブルにはちょうど良い大きさです。
変わってminiの方はダイニングテーブルでは多灯で使用する形です。1灯ですとソファーやベッドのサイドボードの上につけるのもいいかもしれません。
↑PH5モノクローム ホワイト。光のグラデーションが美しく見ていて飽きの来ない照明器具ですね。
ブラスのモデルは、一番大きなセードの表部分が真鍮で出来ています。クリアコートがされていないため、時と共に真鍮が酸化し黒ずんでいきます。
味わいが出るのが好きな方にはお勧めの素材です。アルテックのゴールデンベルのサヴォイもクリアコートされていません。
↓裏から覗くと小さな傘にも真鍮が使われています。今はピカピカで高級感の高い質感です。PH5mini BRASSはタグケンの事務所用に展示しています。
打ち合わせの際には是非ご覧ください。BRASSモデルは2021年の限定モデルです。お求めの方は早めにお声がけください。